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反物の種類 帯の種類 帯揚げ・帯留 襦袢のお話 半襟のお話 伊達締めのお話

「和な暮らし」「きものクラブ」から引用

【振 袖】

 未婚女性の第一礼装。絵羽と呼ばれる全体につながった柄が特徴。総柄のものから無地、袖をつめて訪問着として着られる物などいろいろある。帯は袋帯を締める。

【訪問着】

 既婚、未婚共に第二礼装になる着物。仮縫いをしてから、柄のすべてがつながるように染められる。紋はない。帯は袋帯を締める。

【黒留袖】

 既婚女性の第一礼装。家紋が背と胸、両外袖に入る(五つ紋)。柄は裾に前後つながるように描かれ、豪華な刺繍を施した物もある。帯は金糸、銀糸を使った袋帯をしめる。

【付下げ】

 気軽なよそ行き着。訪問着と違い、反物を染めてから仕立てる。柄は控えめで、すべて上向きについている。紋はない。帯は名古屋帯などを締める。

【色無地】

 黒以外の色で染められた柄のない着物。織りで模様を出したもの(綸子[りんず])もある。背、袖外袖に家紋を入れれば(三つ紋)紋のない訪問着よりも格上に、背に入れる一つ紋なら準礼装になる。地味な色に黒帯をあわせれば喪服にもなる応用範囲の広い着物。

【つむぎ】

 糸を染めてから織ったもの。一般的に織ってから染める『染め』の着物の方が格が上とされるが、凝った模様を織り出した大島紬など手の込んだ非常に高価なものもある。普段着や街着として着る。帯は半幅帯や名古屋帯を締める。

●結城紬

茨城県結城市で生産される結城紬は、居坐機(いざりばた)で織られた紬でその技術、お値段ともに最高級品で重要無形文化財にも指定されている織物です。生地がしっかりしていることから、親子三代で着れる、単衣に仕立て一度水を通しをし袷に仕立てると良い、丁稚(でっち)に着せてから自分の着物にしたとかいわれるほど丈夫な紬です。とても高価ではありますが、あくまでも趣味の着物で結婚式やパーティーには着ていくことはできませんが、一枚はほしいものです。着物好きにとても人気の結城紬です。

●大島紬

鹿児島県と奄美大島で生産される絹織物で高級着尺地として有名です。現在では紬糸が使われていないので大島絣(かすり)というのが正しいとされます。

●絣、縞、無地の紬

紬は全国各地で織られ、絣、縞、無地など素朴な紬がたくさんあります。新潟県の塩沢紬、十日町紬、長野県の上田紬などが有名です。

●紬の訪問着

最近では紬地の絵羽模様の訪問着も呉服屋さんなどで見かけます。高価な訪問着ではありますが、紬地ということで気の張らないお茶会や趣味の集い、外出着として着用します。正装としては用いません。

【小 紋】

 全体に柄のある着物。おしゃれな普段着として気軽に着られる。
帯は半幅帯や名古屋帯などを締める。

【ゆかた】

 木綿の単衣の着物。字のとおり湯上がりに着る着物だが、1枚で着られて手軽なので夏のあそび着として人気がある。帯は半幅帯、細帯を締める。


【羽 織】

 絵羽や小紋柄の羽織はカーディガン感覚で、オシャレ着として小紋や紬の上に羽織る。羽織姿はあまり見られなくなったが、粋な感覚を活かして積極的に羽織のセンスを取り入れたい。

【コート】

 格式の高い着物には、羽織ではなくコートを着る。防寒とちり除けを兼ねたもので、道行きコートと呼ばれている。また雨の日の雨除け用には裾が着物と同じ丈の雨ゴートがある。

染めの着物

(後染め)

 後染めの着物は白生地、反物(織物)になってから染色するので後染めの着物に分類され、一般的にさわった感触、風合いからやわらかい着物、染めの着物とよばれます。

きものの格としては、先染めの着物より後染めの着物のほうが上になります。先染めの着物である紬はふつう街着とされますが、最近多くみられる後染めの紬(紬地の訪問着など)は柄付けによって気の張らないパーティなどに着ていくことができるものもあります。

後染めの着物を素材別であげると、絹の着物では縮緬(ちりめん)、羽二重(はぶたえ)、綸子(りんず)、絽(ろ)など、木綿(もめん)の着物では浴衣地、麻の着物では着尺地、ウールの着物ではシルクウール、紬ウール、最近では化繊の着物にも後染めのものがあります。

織の着物

(先染め)

 先染めの着物は反物(織物)になる前、糸の段階で染色し反物(織物)にするので先染めの着物に分類され、一般的にさわった感触、風合いからかたい着物、織りの着物とよばれます。

きものの格としては、先染めの着物より後染めの着物のほうが上になります。先染めの着物である紬はふつう街着とされます。

先染めの着物を素材別であげると、絹の着物では紬(つむぎ)、御召(おめし)、紗(しゃ)など、木綿(もめん)の着物では久留米絣(くるめがすり)や弓浜絣(ゆみはまがすり)などの絣、唐桟縞(とうざんじま)、阿波(あわ)しじらなど、麻の着物では越後上布(えちごじょうふ)などの上布、小千谷縮(おじやちぢみ)などの縮、ウールではウール御召、紬ウール、シルクウールなど、また最近では化繊の着物にも紬のようなものがあります。

【中幅帯】

 中幅帯は、女児の七五三の祝帯(左図)と花嫁が着る打掛の下にする掛下帯があります。半幅帯と普通の帯の中間の帯幅で約18センチから21センチ(6 寸〜7寸)、長さは約3.6メートル(1丈2尺)あります。袋帯と広幅のものを二つ折りにした丸帯が仕立てのものがあります。祝帯は金糸、銀糸を用い丸帯仕立てで格調高く豪華な帯です。

【昼夜帯】

 昼夜帯とは、表と裏に違う布を用い、縫い合わせ仕立てられた帯のことで昔、黒ビロードに白繻子を用いて仕立て、白黒の色から鯨帯(くじらおび)、腹合わせ帯ともいわれます。白黒以外に無地の濃淡、表地に染めを使ったものなどさまざまです。表裏別の布を用いているのでどちらも使え、そのことから片側帯、両面帯、裏付帯といういわれ方もします。洋風にいうとリバーシブルの帯ということになります。

【半幅帯】

 半幅帯には、一枚織りで半幅に織ったものと帯幅を二つ折りにして仕立てたものがあります。長さは3.6メートルほどあります。袋状に織られた半幅帯で小袋帯というものもあります。浴衣の帯をはじめとして羽織の下、木綿の着物、ウールの着物、普段着に用いることができ、また帯締め、帯揚げがいらない便利な帯です。

【夏 帯】

 夏帯は、6月から9月までの単衣仕立ての着物を着る時期に用いられます。絽(ろ)、紗(しゃ)は礼装用に、羅(ら)、紗(しゃ)、絽(ろ)、麻(あさ)は礼装以外の外出着に締めます。うすものの帯で透ける場合は、帯芯をいれ仕立てますが、単衣帯の綴帯(つづれおび)、献上博多帯などは織りの帯なので帯芯を入れずに端だけかがり仕立てます。綴帯は夏だけでなく四季を通じて、博多帯の単衣は盛夏以外の3シーズン用いることができます。また献上博多帯には盛夏用もあります。半幅に織られた浴衣帯もあります。袋帯は着付けの時、二重太鼓に、名古屋帯は一重のお太鼓にします。

【単 帯】

 単帯は、裏がついていない帯で一枚織りの帯で、(献上)博多帯(図左)が有名です。帯幅に織り上げているので「て」の端の部分と「たれ」の端の部分だけ始末する仕立てをします。例外としてうすものの帯で透ける場合は、帯芯をいれ仕立てます。主に夏帯として用いられ、絽(ろ)、紗(しゃ)は礼装用に、羅(ら)、紗(しゃ)、絽(ろ)、麻(あさ)は礼装以外の外出着に用いられます。単帯には、綴帯というものがありますが、こちらは夏だけでなく四季を通じて用いることができます。単帯は着付けの時、一重のお太鼓をします。

【名古屋帯】

 名古屋帯は九寸や九寸名古屋(きゅうすんなごや)ともよばれ、呉服屋さんでは着物の反物のように巻かれた状態で売られています。仕立てをする前の帯幅が九寸(約34センチ)であることからそうよばれます。名古屋帯は、たれの部分に帯芯を入れ好みの幅に、胴に巻く”て”の部分にも帯芯をいれ、こちらは帯幅を半分にし仕立てます。着付けの際は一重のお太鼓にして結びます。
名古屋帯には、染め名古屋と織り名古屋があります。織り名古屋の中には金糸、銀糸を用いた格調高い文様のものもあり、訪問着や色無地などに用いることができるものもありますが、礼装ではなく略式の扱いとなります。塩瀬(しおぜ)、縮緬(ちりめん)、綸子(りんず)、紬地の生地に染めの技法で柄をつけた染め名古屋はしゃれ帯として、小紋や紬などの着物に用いられます。また刺繍や箔に技法を用いた名古屋帯もあり、こちらは染め名古屋より格が上とされています。名古屋帯はこのように材質、染め、織りなどさまざまなものがあり、軽く扱いやすいことから多く用いられています。

【袋 帯】

 袋帯は礼装用の帯として、留袖や振袖などの着物などに多く用いられています。以前は丸帯が多く用いられていましたが、経済面や扱いやすさなどから現在では、礼装用の帯のほとんどは袋帯になっています。表の部分にのみ柄があり、扱いやすさから芯を入れずに仕立てることが多いようです。着付けの際は二重太鼓にします。本袋帯といってはじめから袋状に織られたものと、表地と裏地を別に織り幅の両耳を縫い合わせたものがありますが、後者が多くみられます。また袋帯でしゃれ袋という袋帯もあります。

【丸 帯】

 丸帯は帯の中で一番格が高い、正礼装の帯です。主に花嫁衣裳の帯として用いられ、とても豪華な模様が特徴です。約68センチの広幅に織られた帯地を半分に折り、帯芯を入れて仕立てられた帯で、表にも裏にも同じ柄が通しであり重厚で豪華な礼装用の帯です。これらのことからとても高価なものなっています。現在では丸帯に代わり、正礼装の帯としては袋帯(写真奥)が多く用いられます。二重太鼓にして着付けます。

【帯揚げ】

 帯揚げ(おびあげ)は、着物の着付けに用いる小道具の一種で、帯枕を包むもの。帯から少し見えるため、着物や帯とのコーディネイトをすることが多い。
 帯揚げの歴史は意外に浅く、登場は江戸時代末期である。深川芸者が「太鼓結び」を発案したとき、帯の形を整えるために帯枕も発案されたが、この帯枕を隠し、かつ重くなった帯を支えるために発明されたのが帯揚げではないかと考えられている。

【帯 留】

 帯留(おびどめ)とは、女性が帯締めに通す飾り物の装身具。京都の花柳界では「ぽっちり」と呼ぶ。

素材は、珊瑚、翡翠、象牙、鼈甲(べっこう)、貝、水晶、金、銀、金属に七宝を施したもの、陶器、トンボ玉などで、工芸品が多用される。帯留は、細い平打ち用のものが多いが、幅の広い平打ち用のものも、ある。舞妓が使用する「ぽっちり」を通す帯締めの幅は、一般には出回らない広さがある。

江戸時代後期に色街(いろまち)の芸者がお客や恋人の脇差の金具(鍔=つば)を帯紐に通したのがその始まりとされている。

 

「襦袢」は元々ポルトガル語の「ジバゥンgibao」を音写した語で、漢字は当て字である。 元来は丈の短い半襦袢が使われていた。のちに絹製の長襦袢ができた。 襦袢をもし「下着」に分類するならば、見せる着方が正式な着装法とみなされている点で世界の民族の下着の中で例外的な存在である。

【肌襦袢】

 長襦袢の下に着用する肌着。肌に直接触れるものであるため、晒(さらし)などの綿生地で仕立てられている。筒袖で細い衿であるのが特徴。

【長襦袢】

 肌襦袢と長着(着物)の間に着る襦袢。形状は着物に似ている、衽のような竪衿がついた関西仕立てと通し衿の関東仕立てがある。着丈で仕立てられている対丈(ついたけ)と長着同様、おはしょりが出来るよう仕立てられているものがある。着用の際には前もって衿ぐり部分に半衿を縫い付けておく。単や袷(あわせ)のほかに、胴裏を省いた胴抜(どうぬき)仕立てがある。最近は対丈で胴抜仕立てで袖は袷用の無双(むそう)袖(一枚の布で表と裏を作る)が主に使われている。

【半襦袢】

 長襦袢よりも着丈が短い襦袢。胴部分が晒でできているため、洗濯がしやすくなっている。通常、肌襦袢と長襦袢を着用するが、長襦袢の衿になっている半襦袢一枚を代用として、裾除けまたはステテコと共に着用する。長襦袢の代用品と言う意味で「うそつき襦袢」と呼ぶことがある。 江戸時代前期は長襦袢ではなくこちらが正式な襦袢と考えられていて、初期の半襦袢は袖の無い白地のもので腰巻と一揃で使われていた。

 

 和服用の下着である襦袢に縫い付ける替え衿のこと。
名前は、その長さが実際の襟の半分程度であることから。
本来の目的は襦袢を埃、皮脂や整髪料から保護するもの(汚れたらはずして洗濯し、何度も使用する)であるが、顔に近い部位に身につけるものであることから着こなしのポイントとして重要視され、刺繍などによる豪華な装飾を施した数十万円近い価格帯の半襟も存在する。

 

 伊達締め(だてじめ)は、長襦袢の上に一つ、着物の上から一つ、普通は計二本必要です。使い方は、腰紐にて衿元を決めた時に更にその紐の上にこの伊達締めをする
事により腰紐がゆるまないようにという役割とひいては、この太いベルト(伊達締め)をする事で、和服のラインがより滑らかにもなります。重要なパーツである事は言う迄もありません。殆どの着付教室では上記の理由によりこの伊達締めをニ本使用してレッスンをしますが、中には少数ですが、伊達締め自体を使わずに腰紐のみで着付る所もあります。

着物の種類 反物の種類 帯の種類 帯揚げ・帯留 襦 袢 半  伊達締め